居合とは
「居合」とは身に危険を感じ取ると如何にして素早く刀を抜くか、先または後の先の鞘放れの一刀で、敵を倒し身を守る「抜刀術」"いあいじゅつ"(居合)であり、剣を修行する武士にとって必須の業であります。それ故に、剣居一体"けんいいったい"といわれています。
「居合」は「立合」(剣術)に対しての語句である。「立合」とは両者が離れて刀を抜いてから、次第に近づき勝負を決するのでありますが、「居合」は座しているときも、歩行しているときも、その場に居たまま抜刀の瞬時に勝負を決することから、「居合」と言われたのであり、当初は「抜刀術」"いあいじゅつ"と言われていました。また「居合」の字句が定着したのは、江戸時代になってからのことであります。
<「林崎明神と林崎甚助重信」引用文>
無外流とは
我々が稽古する無外流は、自鏡流居合(田宮流から新田宮流を経て、多賀自鏡軒盛政に至る居合) を中心に高橋赳太郎先生が、 中川士龍先生に伝承された居合です。また、中川士龍先生は、高橋赳太郎先生ご存命中より無外流として稽古されたものです。
■業の構成<名称は、無外流居合兵道解説 昭和34年発行>
●『五 用』:真 、 連 、 左 、 右 、 捨
●『五 箇』:水月 、陰中陽 、陽中陰 、響き返し 、破図味
●『五 応』:胸尽し 、円要 、両車 、野送り 、玉光
●『走り懸り』:前腰 、夢想返し 、廻り懸り 、右の敵 、四方
●『内 伝』:三行一到、神門、万法帰一刀
●『居合の形』:北斗、太白、稲妻、霞、流星
●『脇差の形』:切り留、突留、受け流し、斬り上げ、位詰
■全日本居合道刀法<昭和31年制定>
●『刀 法』:前切り、前後切り、切り上げ、四方切り、切先返し